浮き船氏の投稿記事2015/4/25
何か、東京でも、神奈川でも、油断ならないですね。
ところで、福島の原発事故が起こった当初でしたが、京都大学の化学の修士を卒業して、大手コンピュータメーカーに行った友人が、「これからは、健康被害に関しては、 改竄が進み、本当の処などは、 出て来ないだろう。」と、ポツリと、言ったのを思い出します。
「まさかー。日本人って、そんな誠意の 無い筈が無いじゃない。 小出先生の『原発が爆発した時点で、 これからは、推進派と 脱原発の人達との間の戦争なんだ。』と、 言う発言とも併せて、何と、京大関係者は、 大げさな事を言うんだろう。」と、思ったものです。
さて、病気の患者数推移と言うのは、厚労省が独自で出すこともあれば、医療系の新聞社や、民間、そして、がんセンターなどが代行して出すことがあります。
また、死亡・出産系のデータとなると、住民票をカウントしている、総務省の管轄です。
ある統計Aを見ますと、事故後1~2年で、非がん系の発症は、全国で、


のように、がん系の病気は、



となっており、この間は、3~4割の患者増が、当たり前のようにあります。
この統計に関しては、各病院ごとの発症のΣを取っていて、大元は、厚労からのもの。信頼できると思われるので、引き続き、25年度、26年度を出して欲しい、と幾度となく言っていますが、年次の資料でありながら、1年半も、返事さえも返されることなく、データの更新がないので、本当のことを知られたくない人達からの圧力だと見ています。
ところが、別な男女別の全国統計Bの方では、がん死者を見てみますと、死亡の方は、増えていません。
事故前と流れが違うものとしては、男性の甲状腺がんが、前年比9%増になったなあ、と言うこと


と、
女性では、



と、膵臓がんで亡くなられる方が、6%増になったくらいは、大きな変化はなく、男女総計で見ても、事故前から漸増傾向だった肺がんも含め、全部のがんで、年率5%までの伸びですので、


十分、あり得るではないか、と見えます。

そして、全死亡・全出産の全国統計が、


であって、事故年度の平成23年も含めて、死者数の対前年比での各年の増減は、平成26年次まで順番に、+56,000人、+3,000人、+12,000人、+1,000人です。
これくらいの増減だと、事故前、過去数年の処でも、十分あり得る数字になっています。(今回は、当然、西低東高の傾向はあるでしょうが)
この時点で、私は、患者は増えても、今の医療技術で、死者は、フラットに近い状態になっているんだ、と思ったのです。
しかし、同じ所が出して来ている、各種がんの罹患者数を見ると、


何故か、平成11年のデータから、平成12年、平成13年が飛んでおり、いきなり、平成14年のデータが来ています。
その中で、男性側は、肺がんが、女性側は、膵臓がんが増えているようですが、これも、平均年率で出さないと意味がないので、
事故前のトレースとも併せて、それらを計算してみたのが、


で、事故年では、対前年比、男性側で、皮膚がんが25%増、前立腺がんが、21%増にも達しましたが、その後は、事故年には、-8%だった甲状腺がんが、+10%に転じたことが、目立つくらいです。
女性側では、事故年には、子宮がんが、対前年比で、+14%、膀胱がんが+11%、皮膚がんが+10%の伸びになっていましたが、以降は、事故年は、ほぼフラットであった、口腔・咽頭がんの+10%が目立つくらいです。
全体の流れの中で、



確かに、事故年の2011年には、患者数が増えたがんも多いですが、それは、事故前であっても、男女とも、2007年から2008年にかけても、何の理由でか経験しているものであって、
しかも、2012年以降は、患者増は、沈静化しているように見えます。問題は、少なくとも、この統計では、平成12年と平成13年でデータが公開されて来ていない理由です。この統計B側が、先の統計Aと、比較されるのが嫌だからと見ます。
患者統計は、統計A、B、Cの3種くらい、色合いの違うものがあります。
「何で、同じ病院から取ったもので、これだけ データが違うのか?」
と訊いてみても、データの発表機関や、厚労省自体が、我々にそれを教えることは、ありません。
いろいろと、データの取得条件を変えて、今後、統計、D、E、、、と、品数が増えて来ることも考えられます。
今まで、「事故後、体調を崩した。」「重病になった。」と言う情報を、特に東日本で、多く訊いてらっしゃるのも事実でしょうから、
(でないと、各病院で、 下記のような、ガタガタの曲線や、 総患者数の大きな増には、なりっこない


 )
ここは、一番、厳しいデータを信じることが、生きながらえるコツだと思っております。
ここまで、胡散臭いことのないデータならば、楽観的側のものも、信じるのですが。。。
尚、京大卒と言う面では、私の父もそうでしたが、勘なのか、経験則なのか、色々な事案で、言うことは、よく当たっていたような気が、しております。
長くなってすみませんでした。
各位。どうか、お大事に、また、ご安全に。
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