松戸市南部のフィールドワーク

2014/12/14、松戸市南部の現地調査。次の地図の青線が踏破したコース。

主な測定値。初めての土地なのでエアーカウンターで線量率を確かめながら歩いた。カメラの画像IDと撮影時間に、エアカウンターSの測定値とSOEKSの測定値を示した。ともに地上高1m程度。

市川大野駅の北西部分には、常総生協の調査で15.9万ベクレル/m^2の密度の土壌が検出された地点がある。少し緊張しつつ住宅の脇や梨畑の間の道を歩いたが、高い線量率には遭遇しなかった。

次の表が撮影写真の一覧。最初は撮るべきものもなくてくてく歩く。

変化が出たのは、梨香台のゴルフ練習場を過ぎた辺り。0.3μSv/hを観測。さらに西に歩き、北に曲がる辺りで0.38μSv/hを観測。さて、始まったかと身構える。

だが、その後は区画整理済みの新しい道路を歩いたためか、高い線量率には遭遇せず。秋山と東松戸の間は開発事業が盛んだ。

松戸市街を遠望。この辺までは風も止んで余裕があった。

ここから坂を下り、松戸南高校、さらに国分川を目指す。前回は、松戸南高校の近くで降雨にあい、調査を断念している。

松戸南高校脇の道路、テニスコートがある辺りで0.18~0.2μSv/hを観測。テニスに興じる人、庭の菜園を耕す人、なにも特別なことはない。

国分川に近づくに連れて線量計の値が変動し始める。川沿いのキャベツ畑の辺りから0.22、0.26、0.27と上がり始め、堤防の上でSOEKSの値も見るとどちらかが0.2前後を指す。瞬間的な0.2μSv/hならどこでも見るが、常に0.2μSv/h程度を維持するのは、それなりの実力を要する。この地域では、常総生協の土壌調査で10万Bq/m2程度検出されている


堤防を散歩する人達。何も気にしていないようだ。松戸市の2013/3/2の発表によると、この国分川の黎明橋から高坏橋(下流側、この先にある)までの区間ののり面では最高1.33μSv/hが検出されたことがある。測ってガイガーでも1.22、 1.519の数値が出ている。

高杯橋で0.25μSv/hが出た。そこから南東方向に駅に向かうが、橋から離れると線量率が上がり、0.31μSv/hを記録。さらに歩くと0.05μSv/hに落ちたが、また0.21μSv/hを計測。別に堆積土壌がある場所ではないし、周りには新しい住宅もある。

本日の最高値。遠くに見える高い建物は東松戸駅前の複合ビル。

全行程で2時間20分。地上高10cmから15cmにあったはずの旧SOEKSは、累積0.45μSv、平均0.1971μSv/h、新SOEKSは累積0.34μSv、平均0.1468μSv/hだが6%割り増しで0.1556μSv/h。差分は0.0415μSv/h。予想外に少ない。

2014/12/13、筆者のウォーキングコースを測定したら、新SOEKSで修正平均値0.1231μSv/h、差分0.0317μSv/hだった。この差分がベータ線の相当部分を示すと考えれば、松戸市南部は、ガンマ線源が多く、ベータ線源はそれほど多くない可能性もある。

ただ、本日調べた松戸市南部の特徴は、50m、100mの距離で線量率が大きく違うこと。空間線量率で0.05μSv/hのところ、それを少し越えるだけのところもあるからすべてが濃厚汚染地帯だとは言えないかもしれない。

小学校の学童に白血病が多発している地域はどの辺りなのだろう。新松戸西小学校の線量率変化から推定すると、福島第一原発事故直後にはヨウ素に加えてテルル129mが多かったようなのだが、ヨウ素とテルルも白血病の原因になるのか、それとも外部被曝が多いことが主な要因なのか。

松戸市にお住まいの読者が、屋内で0.18μSv/hだと教えてくれたが、道路上の線量率が0.2μSv/h程度ある地域は屋内でもそのくらい出ることはありそうだ。

次の図は、2011/11/5時点の空中測定マップに筆者が調査で検出した空間線量率の主なものを落とした。0.2~0.5μSv/h階層に近づいてすぐ高い値が出ていることが分かる。最近時点の空中測定マップは、減衰を加味しているので多くが0.1μSv/h以下となっているが、古い時点のマップで調べれば差が分かる。

次のもみじの写真は14時33分に0.3μSv/hを検出する数百メートル手前の細い道で撮影したもの。この場所の空間線量率は記録しようと思わない程度だった。

なお、上に掲げた筆者測定の空間線量率は再現性がないが、場所ごとの水準の比較では有効性があると考えている。

この調査に要した経費見積もり
電車賃 1千円
見積り労賃 現地調査4時間、資料整理4時間で時間単価900円として7200円
器具損料消耗品 2千円
経費合計 約1万円
被曝増による健康リスク増 ?? 

放射能水準調査は商売にはならない。

 

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